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理念や戦略の根底にあるもの

 おがわ温泉花和楽の湯が開業から5周年を迎えています。

5周年記念のスローガンは、「こたえは 人 でした」。一見意味不明だと思いますが、玄関先からスタッフのTシャツまで、このスローガンを掲げています。

5th_anniversary

 ゼロから、というかむしろマイナスの状態からスタートして、いまや日本でも有数の日帰り温泉となった花和楽の湯ですが、新田社長の言動を見ていると、「経営はトップで99%決まる」ということをあらためて感じることが多々あります。

先日、いかにもおがわ温泉花和楽の湯らしいエピソードが新田社長のブログに書かれていましたので、ご紹介したいと思います。

--------(転載ここから)--------
皆さん、こんにちは。

昨夜の足湯でのとんでもないこととは、17歳の少年達3人がふざけっこから始まった、お湯かけが足湯全体をびしょびしょにしてしまい、ちょっとした事件(事件までいかないか)になってしまいました。

私が、キッチンから少し離れ、館内全体の様子を見ると、なにやら足湯から馬鹿騒ぎの声が。

行ってみると、足湯全体に水がかかっている状態(もちろん天井まで)

そこにいた少年3人。

新田「これ、どうしたの」

少年「・・・・・・。」

新田「これ、君たちがやったの?」

少年「多分、そうじゃないっすか(-з-)」

と、別に悪いことをしたと思っていない様子。

新田「そう。」

そこに通りかかった支配人。

支配人「あれ?どうしたんすか、これ。(´д`lll) 」

新田「とりあえず、雑巾持ってきて」

すぐさま、社員が駆けつけ雑巾片手に拭き始めます。

新田「君たちも拭くんだよ(-""-;)」

少年達「はあ。」

支配人「え、これ君たちがやったの?」

新田「そうなんだよ」

突如、支配人の顔が変わりますヽ( )`ε´( )ノ

支配人「お前ら、ちょっとこい」

そして、場所は事務室へ。

支配人「住所と名前と連絡先と生年月日を書け。」

ブツブツ言いながら応じる3人

少年「たいしたことしてねーだろ」と言おうとも思える態度。

そこで、支配人より警察には出さない。その代わりの条件を提示。

その条件を聞くなり、突然態度が変わる3人。

ちょっとした悪ふざけから、悪ふざけでは済まされない、大人の社会の厳しさを教える我々。

少年達「え!?いや、すみません。謝りますから、許してください」

新田「いや、許さん。さっきの態度を見てれば許す気になんかなれない。」

新田「もうやってしまったことは、自分の責任。謝って済むことではない。もし、謝って済むなら、人殺しをしてごめんなさいで済むよ」

少年「・・・・。」

良く聞いてみると、生年月日に偽りが。

17歳と思っていた彼らは、19歳と18歳。

もうすっかり大人です。

なおさら、それを聞いて許せんと。

しっかりと彼らには、社会のルールを教え、最後は、自ら土下座をしてまでも許してもらいたいとなりました。

新田「彼女の前で君らは、土下座している姿を見せられるのか?」

少年「いや、こんなかっこ悪い姿見せれません」

新田「だろ。親にも見せたくないだろ」

少年「はい。」

新田「今回は許すよ。でも約束をしなさい。これから、かっこよく生きるって。彼女の前でも、親の前でも外見ではなく、内面からかっこよく生きている男になれるように約束をしなさい。」

許すと言う言葉を聞いた途端に、3人はぼろぼろと泣き始めました。

おそらく、本気で叱られたことがないからでしょう。そして、本気でホッとしたのでしょう。

この子達(子ではないな)の親御さんは、全員離婚し、お母さんと住んでいるそうです。それが良いとか悪いとかではなく、お母さん達も必死で働き、気づいたらこの子達とコミュニケーションが取れなくなっているのでしょう。

おそらく、叱られたことも、社会のルールも教えてもらえずに体だけが大きくなってしまったのでしょう。

たばこを吸うことも覚え、お酒を飲むことも覚え、そして、彼女も作り、いかにももう大人だって自分達は誇示したいのでしょう。

しかし、そこに大きな落とし穴があることを大人が教えなさすぎなのでしょう。

下手すりゃ、殺人をしてしまうかもしれません。

大きな事件になる前に、小さいことでもしっかりと叱る。そして、大きなことにならないようにしっかりと教える。

最後にもう一度約束しました。

支配人「本物の男になれよ。人に土下座するなら、しないような人生を歩めよ。」

少年「はい、そうなれるよう頑張ります」

新田「折角、温泉に来たんだから、温泉の本当の楽しみ方をして帰りなさい」

少年「はい」

もう一度、足湯を見に行ってみると、小さい兄弟4人が仲良くお父さん、お母さんと入っていました。

小さい兄弟4人「足湯って気持ちいいね」

あの少年達もこういった言葉が素直にでるような人生を歩んでいってもらいたいと思います。
--------(転載ここまで)--------

いかがでしょうか。

現場トラブルへの対処法という意味ではいろいろな考え方があると思いますが、私はこの対応にはお客様第一主義とか、ホスピタリティといった言葉では言い表せない、人に対する“愛”があると思います。

従業員への接し方を見ていてもそれを感じます。時には厳しく叱ることもありますが、頭ごなしに答えを押しつけるのではなく、教えながら本人が気づき、意識や行動が変わるのを根気よく待つのです。

おがわ温泉花和楽の湯が躍進した根底にある原動力は、地域への、そしてお客様や従業員への深くて大きな愛だと思うのです。

その愛の結果として理念や社是があり、経営戦略があるのです。

「こたえは 人 でした」というのは、新田社長の気持ちを表したものですが、それは客観的な立場から言いかえれば、“愛”なのです。

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コメント

> りこ様
コメントありがとうございます。これからもおがわ温泉花和楽の湯をご愛顧いただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。happy01

投稿: 望月 | 2009年6月20日 (土) 03:33

初めまして。いつも更新されるのを楽しみにしています。花和楽の湯のお話、私は少年たちの立場になったつもりで読ませていただきました。その結果、涙がまだ止まりません。とてもあたたかいですね(^^)花和楽の湯が大好きな私には本当に嬉しくて素晴らしいお話です。

投稿: りこ | 2009年6月20日 (土) 03:17

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