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所有と経営と運営と

 最近またひとつややこしい仕事に関わることになりました。

ハード中心の仕事やマーケティング主体の仕事は、答えが明快になりやすいので、比較的シンプルということができますが、複雑なマネジメントがからんでくると一気に難易度が上がります…。wobbly

 温浴事業においては、その土地や施設の所有と、事業経営と、現場運営のそれぞれが異なる目的を追求している場合があります。

あくまでも一般的な傾向としてですが、所有者が考えているのは土地の有効活用による不動産収入の最大化であったり、相続対策であったりすると同時に、文字通りその場所から動けませんので、地域社会との長期的な融和を重視する傾向が強くなります。

経営においては、短期的には事業計画の達成や資金繰りであり、中長期的には事業の発展と永続がテーマとなります。

そして運営においては現場の安定や、直面する顧客の満足追求が重視される傾向があります。

それぞれの目的を矛盾なく実現することは難しく、特に事業収益が十分でない時には、関係者のストレスは非常に大きなものとなってきます。

 コンサルタントとして最も仕事をしやすいのは、所有と経営と運営が一致(オーナー = 社長 = 総支配人)で、なおかつそれなりに繁盛しているケースですが、そういう場合はあまり困ってないことが多いので、ほとんどお呼びがかかりません。新規開業や大規模リニューアルなどの一時的に大きな投資が発生するタイミングや、よほどの専門知識が必要な場面のみお付き合いすることになります。

逆に所有と経営と運営に複数の人や組織が関わっていて、なおかつ事業収益が潤沢でない時は、コンサルタントの出番です。ノウハウを提供したり情報の整理をすることで意思決定の遅れや間違いを防ぎつつ、事業全体を健全化の方向へ導かなければなりません。

また、所有と経営と運営が一致している場合でも、オーナーが温浴事業経営の知識や技術に長けているとは限らず、それが事業健全化の足かせになってしまうケースもあります。

 ホテル業界などでは、マネジメントコントラクト(管理運営委託契約)方式が普及しています。

これは明確に所有、経営、運営の分離をする方式です。ホテルオーナーは、所有の役割に徹し、子会社や関係会社にホテル経営会社に経営機能を持たせ、ホテルの管理運営は運営会社(ブランド力のあるホテルチェーンなど)に委託する方式です。

 1970年代頃から米国で広がり、現在では世界の多くのホテルがこの方式で運営されています。

ホテルオーナーは、ホテルを貸し出すと同時に経営会社から賃料を受け取ります。ホテル経営会社はホテルを経営し、運転資金を確保し、ホテル従業員も基本的には経営会社に帰属します。そしてホテル運営は専門のホテルオペレーターに委託して運営委託料を支払います。

それぞれの得手が上手に組み合わされば、リスクを分散し、事業収益を最大化するうまい方法ですが、事業規模が小さすぎると3者(所有と経営と運営)が十分なメリットを享受することができないので、温浴事業の平均的な事業規模だと導入に適しているかは微妙です。

 一概にどの方式が良いとは言えませんが、いずれにしても業界が成長し、消費者の目が肥えていく中で、より高い運営レベルを実現するためには、今後はさらに多様な事業スキームが模索されていくことと思われます。

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