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何度でも言いますよ。

「集客好調期にこそ仕掛けましょう!」

この考え方を、今までいろいろな場面で何度も繰り返し言ってきたのですが、なかなか定着しないようです。私と親しくお付き合いしていただいている企業さんでもこの考え方の逆を行こうとして、議論になることが少なくありません。

 確かに夏休みの土日などは黙っていてもお客様がどんどん来ますし、来過ぎて入館待ちやレストランのウエイティングなどでお客様をお待たせしたりする一方で、オフシーズンの平日は閑古鳥が鳴いているような状況を目の当たりにすると、「なんとか集客の波を平準化して、いつもお客様がいるようにしたい。」と考えてしまうのは、気持ちとしては理解できます。

Photo_2 特にロッカーやレストランの収容力が一杯でもう受け入れられない、という状況になって、お客様が帰ってしまったりすることがあると「このチャンスロスをなんとかしなければ」という気持ちになるのでしょう。

 温浴ビジネスに限らず、収容力が一定で集客に波があるビジネスでは、しばしば「稼動率」が問題になります。

繁忙期のチャンスロスが減り、閑散期の集客が増えて、施設を平均的に高い水準で稼働させることができれば、こんな理想的なことはありません。

問題はどうやってそれを実現するか、ということです。ここで多くの温浴事業経営者は間違ってしまうようです。

その間違いとは、

→低稼働期(オフシーズン、平日、オフタイムなど)の料金を下げ、高稼働期の料金を高く設定する。

→低稼働期に割引販促を実施する。

といったやり方です。平日と休日の入館料が最初から別になっている料金表を掲げている施設もたくさんあります。

Photo  例えば航空業界やホテル業界では、時期によって料金が変動するのが当たり前になっています。しかし、この考え方を温浴施設にそのまま当てはめるのは危険です。

航空業界やホテル業界は、

・利用頻度が低い。同じ人が日常的に同一航空機や同一ホテルを利用するケースは少ない。

・ビジネス客、観光客、団体客など、客層を区別できる。

・利用の際は数日から数週間前に事前予約が行われることが多い。

といった特性があるため、価格を弾力的に運用することで収益を最大化するいう手法が効果的なのです。

 しかし、一部の高級スパやリゾートスパを除いて、温浴ビジネスは不特定多数の地元客が日常的に予約なしで利用するタイプが一般的です。牛乳パックが10円安いから、と遠くのスーパーまで出かけるような購買行動をしている人たちは、休日料金が高く設定されている温浴施設の料金表を見てどう感じるでしょうか。

入館料金をいじっても、稼働率のコントロールという本来の狙いよりも、「休みだから行こうと思ったけど土日の料金が高いので、お風呂はやめて他のコトにしようか。」「同じサービス、同じ施設なのに、土日を高くするなんて、ボッタクリじゃないの?」といったマイナス面が出てしまう可能性が高いのです。

 最も大切なのは、小手先のテクニックで稼動率をコントロールすることよりも、自店を気に入って繰り返し利用してくれるお客様を増やすことです。そのためには、まずは多くの人が行きやすい曜日や時間帯に利用してもらうことから始まるのではないでしょうか。

また、同じ集客コスト(販売促進費)をかけるなら、平日よりも休日にぶつけた方が費用対効果は高いのです。内容が同じ1万枚のチラシを配る場合、平日と休日では反応してくれるお客様の人数(レスポンス率)が全く違います。平日はいくら行きたくても仕事などで行けない人が多いのですから。

そうやって繁忙期の集客を促進し、あえて混雑状態をつくり出すのです。すると、人によっては「この施設は好きだけど、混んでるのは嫌だから、こんどは休日を避けてすいてる時に来よう。」と考え、結果的に平日の稼働率も上がっていくのです。

 要するに稼働率の平準化を考えるよりも、繁忙期の稼動率をMAXにすることが先だということです。繁忙期に行列ができるような状態なら、閑散期の稼働を高めるためのコントロールを考えても良いでしょう。しかし、いま頻繁に入館待ちの行列ができるような温浴施設が、日本に何箇所あるでしょうか。多くの場合、まだ稼動率コントロールをするような状況にはないはずです。

 理屈では理解したはずでも、毎日現場にいて繁忙期と閑散期の激しい波にさらされていると、だんだん稼働率を平準化したい心理状態になってしまうようです。今までこのことを何度言ってきたか分りませんが、たぶんこれからも言い続けなければならないようです。

 

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